2019/02/18
京都祇園祭は、千年以上も続く日本三大祭りの1つ。
1ヶ月にも渡り開催されるとっても大規模なお祭りです!
そんな祇園祭のメイン行事といえば、なんといってもユネスコ無形文化遺産にも登録されている、豪華絢爛な山鉾巡行ですね☆
「祇園祭に初めて行く」という方や、
「祭りの規模が大きすぎていまいち楽しみ方が分からない」という方のために、
今回は、祇園祭の見どころと楽しみ方を、前祭と後祭に分けて伝授いたします^^
ぜひ参考にして、祇園祭を思う存分満喫してくださいね♪
目次
祇園祭の見どころはココ!
祇園祭は7月の1ヶ月間に渡り開催されますが、大きく分けて「前祭」と「後祭」があります。
そこで、前祭と後祭に分けて、それぞれの見どころを見ていきましょう☆
前祭
前祭(さきまつり)は、7月14日~17日の期間に当たります。
見どころその1.宵山
「宵山(よいやま)」とは、本祭の前日(前夜)に行われる祭りのこと。
つまり、祭りのメインイベント「山鉾巡行」が行われる7月17日の前日、7月16日のことを“宵山”と言います☆
そして、前々日の7月15日のことを“宵々山”、そのさらに前の7月14日のことを“宵々々山”と呼ぶのです。
祇園祭のなかでも、山鉾巡行に次いで観客動員が多いのが、この宵山。
宵山の魅力は、山鉾巡行を前にスタンバイされる各町内自慢の「山鉾」が建ち並ぶ姿!
暗くなると駒形提灯に火が灯され、幻想的なその光景はますます祭りの雰囲気を盛り上げてくれますよ^^
山鉾が一番多く揃う「室町通」は最も混雑するスポットです。
ちなみに、空いている山鉾には登ることもできるんです!
ほとんどの山鉾では女性は登れませんが、中には女性OKの山鉾もあります。
この他“コンコンチキチン、コンチキチン”と祇園囃子がにぎやかに奏でられる様子も必見です♪
15~16日には屋台の出店もありますよ。
見どころその2.山鉾巡行
「山鉾(やまぼこ)」とは、神社の祭礼に引かれる屋台の飾り物の一つで、山車(だし)の上に家を造り、その屋根の上に鉾や長刀などの飾物をつけたもの。
“動く美術館”とも表される、豪華に装飾された山鉾の圧倒的な存在感は半端ありません!
山鉾の側面に飾られた絨毯はどれも一級の染織品であり、鉾先に付けた長刀の一番高いものでは25mもあるのです。
スタート前には「しめ縄切り」という儀式が行われ、いわばテープカットのようなもの。
テープカット役のお稚児さんが抱えられて登場し、しめ縄を切る姿は必見ですよ!
山鉾巡行では、四条烏丸の交差点から“長刀鉾”を先頭に、23基の山鉾が約2時間かけて進んでいきます。
長刀鉾は毎年必ず巡行の先頭に立ち、鉾先に大長刀をつけているのでこの名で呼ばれています。
そして、重いものだと約12トンもある鉾を飾った山鉾が、道路の交差点を曲がる時に行われるのが「辻回し」。
大きな掛け声とともに向きを変える勇壮な辻回しは圧巻で、見応え満点ですよ!
観ているこちらも、思わず「よいしょ~!」と掛け声をかけてしまうほど。
山鉾巡行を見る際には、辻回しも見逃さないように^^
見どころその3.神幸祭
午前中の山鉾巡行が終わった後、八坂神社の神々を乗せた神輿(みこし)が町を練り歩く「神輿渡御」が行われます。
山鉾巡行が終わった後に、神様を八坂神社から四条御旅所へお迎えするものを「神幸祭」と言います。
この神幸祭では、国中神社の御神体である木彫りの馬の首(駒形)を胸にかけた“駒形稚児”が、馬に乗って神輿を先導します☆
中御座・東御座・西御座の3基の神輿が1000人以上の舁き手によって担がれ練り歩く様子は、山鉾巡行とはまた違った迫力がありますよ^^
「ほいっとほいっと」という掛け声も個性的で、祇園祭ならではです。
八坂神社の石段下や、交差点、神社前で行われる「差し上げ」「差し回し」も神幸祭の見どころの一つ。
掛け声と共に神輿を回転させる様子は見逃せません!
後祭
続いては、後祭(あとまつり)の見どころをご紹介いたします♪
後祭は、7月21日~24日の期間に当たります。
前祭ほどの賑やかさは無いものの、後祭には後祭の良さがあるのです^^
見どころその1.宵山
内容は基本的に前祭の宵山と同じですが、後祭の宵山では屋台の出店が無く、歩行者天国もありません。
飾られる山鉾の数も23基から10基と、ぐんと減ります。
しかしながら、前祭で20万人を超える人出だったのが、後祭では1日1万人程度!
人ごみが苦手な方や、ゆっくりと祇園の雰囲気を楽しみたいという方には後祭がオススメです☆
近くで豪華な山鉾を眺めたり、思う存分カメラ撮影やビデオ撮影をできるのは後祭ならではでしょう^^
前祭で使用した山鉾が半解体され、人形や絨毯などの調度品を間近で見ることができるのも見どころの一つです。
見どころその2.山鉾巡行
前祭では23基あった山鉾ですが、後祭では10基に減ってしまいます。
また、前祭の巡行ルートとは逆になります。
しめ縄切りの儀式もありません。
しかしながら、後祭の宵山でも説明したとおり、人出がぐーんと減少することが後祭の山鉾巡行の魅力!
前祭では見ることに困難を極めた「辻回し」も、後祭りではバッチリ見ることが出来るんです^^
前祭の、ザ・お祭り!な雰囲気も良いですが、祇園祭本来の情緒を楽しみたい方には断然後祭をオススメしますよ♪
見どころその3.花傘巡行
基数が減った後祭の山鉾巡行に華を添えてくれるのが、色彩豊かな「花傘巡行」です。
元々は後祭の巡行に代わるものとして開催されたのが始まりで、後祭の山鉾巡行が復活した後も引き続き行われています。
子ども神輿を先頭に、花傘を被った女性たちや芸舞妓さんを乗せた曳き車、武者行列など、約1,000人もの行列が祇園囃子の音色とともに四条通や御池通りを巡行します。
八坂神社を出発し、京都市役所、四条御旅所などを通り、お昼頃に八坂神社へと戻ってきます。
花街ごとに異なる芸舞妓さんの衣装は見どころの一つですよ☆
花傘巡行と山鉾巡行のルートが重なる「河原町通」は人気のスポット!
午後からは、鷺舞や獅子舞、祇園囃子、舞妓さんの踊りなどの奉納が行われます。
見どころその4.還幸祭
前祭の“神幸祭”で御旅所へ出御した神様。
その1週間後の後祭の際に、神社へ神様をお送りする(還幸する)のが「還幸祭」です。
還幸祭では、四条御旅所から八坂神社へと向けて3基の神輿に乗って神様がお帰りになります。
「おかえり」とも呼ばれています☆
前祭の神幸祭と同様に、後祭の神還祭でも中御座・東御座・西御座の3基の神輿が1000人以上の舁き手によって担がれて練り歩きます。
一般的に、神幸祭よりも神還祭を大切にしているという神社は多く、祇園祭においても見逃せませんね^^
前祭よりもぐっと人出が減っているので、前祭では見られなかった「差し上げ」「差し回し」を見ることができるチャンスでもあります♪
午前0時前、八坂神社に3基の神輿が全てが鎮座すると、南楼門が閉ざされて境内の灯りも消され、神霊を本殿にお移しする神事が行われます。
祇園祭の楽しみ方とは?
これまで、祇園祭の見どころを前祭と後祭に分けてご紹介してきましたが、これらの見どころを踏まえた上で、もっと楽しむ方法をご紹介いたします^^
楽しみ方その1.お祭り気分を楽しみたいなら前祭を狙え!
山鉾の基数が断然多く(前祭は23基・後祭は10基)、人出が多く街中が賑わうのは「前祭」です。
前祭の宵山では18:00から四条通~烏丸通一帯が歩行者天国になり、屋台が出典されるのも前祭だけ!
観光される方、お祭り気分を楽しみたい方は、前祭の期間を狙いましょう♪
楽しみ方その2.ゆっくりと撮影を楽しみたいなら後祭を狙え!
山鉾の基数が少なく(前祭は23基・後祭は10基)、人出がぐんと少なくなり街が落ち着くのは「後祭」です。
前祭では人出が多すぎて不可能だった、カメラ撮影、ビデオ撮影が、ゆっくりと立ち止まってできるのは後祭ならでは!
しっとりと祇園の情緒が楽しめて、地元の人には後祭の方が人気があるようです☆
楽しみ方その3.屋台を楽しもう!
前祭の宵山の期間中、7月15日~16日に限り屋台が出店されています☆
屋台はやっぱり、お祭りの醍醐味の一つですよね^^
後祭では屋台の出店はありませんので、前祭だけのお楽しみなんです☆
屋台が出店されている場所は歩行者天国になっているので、思う存分お祭り気分を楽しみましょう!
主要な道以外では15時頃より出店しているお店もあり、八坂神社境内においても出店されていますよ。
楽しみ方その4.ちまきを手に入れよう!
祇園祭の名物「ちまき」。
ちまき(粽)とは、笹で作られた厄除けのお守りのこと。
食べ物ではありません!
各山鉾によってご利益が違い、形や飾りも異なります。
ご利益は、縁結び、安産、学問成就、金運向上、不老長寿…など本当に様々です☆
ちまきは屋台などには売られておらず、宵山の期間中、各山鉾のお会所や八坂神社で手に入ります。
京都では多くの人がこれを買い求め、一年間玄関先に飾るそうですよ。
毎年祇園祭の時にしか手に入りませんので、全部集めてみるのも良いかもしれませんね^^
前祭の宵山では前祭のもの、後祭の宵山では後祭のものしか買えないので、気になる方は両方に足を運んでみては?
ちまきを買うと、山鉾に乗せてもらえるところもあるようです!
ちまき以外にも、手ぬぐいやストラップなど、ここでしか手に入らないグッズが販売されているので要チェックですよ☆
楽しみ方その5.御朱印を集めよう!
いま流行りの御朱印集め☆
祇園祭では、前祭23基・後祭10基の計33基の御朱印が手に入ります^^
まずは、祇園祭の期間中に東急ハンズ京都店4Fで手に入る、ガイドブック付の御朱印帳をゲットしましょう!
前祭、後祭の宵山期間中に「御朱印巡り」が実施されているので、33基の山鉾朱印を集めて全制覇を目指してみてはいかがですか?
まとめ
今回は、祇園祭の見どころと楽しみ方をご紹介いたしました♪
1ヶ月にも及ぶ大規模なお祭りですが、あらかじめポイントを押さえておけば、効率的に楽しむことが出来ますよ^^
期間中は7月ということもあり、熱中症にはくれぐれもご注意を!
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